「西郷隆盛は軍人としてすぐれていたが政治家としては問題だった」という評価は「富国強兵・日本」の路線をあゆんだ明治政府の陰謀である。 西郷は東京で三年、鹿児島で五年、すぐれた政治をおこなった。 とりわけ故郷での五年は「小国日本」のモデルとなるもので、今日の道州制問題にも光をあてるなど混迷する現代に指針をしめすものである。
2009年 日本経済新聞出版社